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レッスン1.Concentration 集中 集中力は非常に重要です。それは、あなたの中で石や槍のようなものであるべきです。それは偉大なパワーを与えてくれるし、教師として与えるパワーになります。指導のなかでは、そのテーマについて完全に知っていないといけないし、どんな質問にも楽々答えられるようでなくてはいけません。 集中には二種類あります。これを生徒たちにいうことはとても重要です。自然に引かれる集中と、意志による集中です。興味がない対象でも、そこに集中する力が演技において必要です。 <エクササイズ> |
レッスン2.Qualities Necessary For The Teacher 教師に必要な資質 もしあなたが教える人間であるなら、活動的でなくてはいけません。教師というのは、行動を発していかなければいけません。いつでもエネルギーを出してアクティブでいるのです。パワーを伴った言葉を発しなくてはいけません。 <準備> |
レッスン3.The Senses; Concentration; The Joy of Movement; Gesture and Speech 感覚・集中・動きの喜び・ジェスチャーとスピーチ感覚……視覚と聴覚に集中するように教えて下さい。他の感覚は言及しなくて構いません。 動きの喜び……私たちは、身体的な動き(手や腕、身体を使うなど)のなかで喜びを経験するべきです。身体とその可能性への感謝と実現性がなければ、わたしたちは芸術家としてパフォーマンスすることはできません。あなたは生きているのですから、喜びの流れが体内にあるのを感じて下さい。全身で人生全てを感じて下さい。人生全てを舞台上で与えるのです。 ジェスチャーとスピーチ……指導の際はジェスチャーを使って話しましょう。とてもシンプルなジェスチャーを見つけて下さい。イギリス人は固いので話すときにジェスチャーが全然ありません。脳だけで話しているのです。ジェスチャーというのは思考を形にしたようなものです。最初わたしたちは、知り、そして忘れます。知り、そして成ります。 |
レッスン4.Concentration; Teacher-Student Relationship; The Actor's Terminology; The Actor as a Creative Person; The Creative Spirit? 集中、教師と生徒の関係性、俳優の専門用語、クリエイティブな人間としての俳優、クリエイティブな精神集中……最初のエクササイズでは集中とはどういうことを意味するのかの説明であり、生徒はその理解から始まります。そして集中するとはどのような感覚かなどレッスンを通して実際に掴んでいきます。そのため、1.集中とはなにかを理解しようとする 2.集中を実際に経験しようとする という2ステップに分かれます。 教師と生徒の関係性……あなたが提供するエクササイズを順番に書き出してみて下さい。テーマについて深く考えて下さい。何時間もこの作業に費やせば、結果となって現れます。 俳優の専門用語……演劇では我々独自の言葉をつくりだして使ったりします。抽象的な内容を届けるとき、例えば「存在する」などを、お互いに理解し合えるようにしたいものです。独自の用語を使うことをためらう必要はありません。 クリエイティブな人間としての俳優……あなた自身がクリエイティブな人間としての感覚をもたなくてはいけません。そうなりたいと思うならすぐになれるのです。芸術の一部品であるかのように全てにチャレンジしてみましょう。ゲーテはクリエイティブなパワーに満ちていました。彼は花を見れば自分でそれを創り出したように見れたのです。 <「形」の感のエクササイズ> 人生から例を見つけるのはとても重要です。芸術的に触れることができます。ものだけでなく魂にだって触れることができるのです。また、言葉に触れることも出来ます。試しに文章を拾ってきて、その文章に触れてみましょう。同じように手やジェスチャーで表現してみましょう。また、文章を形として考えてみましょう。それを考え、喋り、動かし、感じてみましょう。 クリエイティブな精神……クリエイティブな精神のためのドアを開くことが、我々の学校で求められることです。誰もがもっているものですが、ガッチリと閉ざされています。 |
レッスン5.Feeling of the Whole 「全」の感教室に入るとき、今日のテーマというものを感じています。それは、非常にエキサイティングなものです。そして、全体性というべきものを感じていなければいけません。 俳優も二、三時間の公演を始めるとき、その全体像を感じていなければいけません。また、観客も俳優から与えられる全体像を感じます。教えることは、まったく同じです。 |
レッスン6."What"-"How"-"Who";Four Essential Abilities; Feeling of Form 「なにを」「どのように」「誰が」、4つの基本的な能力、「形」の感「集中する」という言葉をいいかえると、「掴む」「深く入る」「近づく」などの表現もできるでしょう。このように表現を変えることで伝わりやすくなることがあります。 「なにを」……生徒にエクササイズをやらせる場合、教師の教えたいことをシンプルにするためにそれがあります。だから、なにをやらせるのかが大切です。 4つの基本的な能力……「動き(movement)」「言葉(speech)」「想像力(imagination)」「集中(concentration)」これらが生徒が伸ばしていく4つの能力です。 「形」の感……「形」の感、つまり形を感じる意識をもっていなければいけません。これがなくては教えることができません。生徒が4つの基本的能力で始めたとして、いずれ形にしていくことが求められます。形への意識が4つの能力をコントロールする助けとなるのです。 |
レッスン7.Means for Conveying Ideas; Significance-The Pause アイディアを伝達する手段 重要性−間アイディアを伝達する手段……あなたがやってきたエクササイズを振り返ってみて下さい。アイディアというのは、いかに伝達するか、このためにあります。言葉とジェスチャーが一緒になる喜びの感覚をもってください。コントロールしきれない多くのことをやろうとしないでください。一つひとつの動きのあとに正しかったかの間違っていたのか尋ねてみるのです、そうすると身体からのメッセージを受け取れるようになります。 「花」という単語でエクササイズをしてみてください。手や腕で語り、全身で語って下さい。あなたのアイディアを伝達するのです。 重要性−間……クリエイティブな方法でものに触ってみて下さい。形に対してリアルな感覚をもってください。一つひとつの動きが重要でなければいけません。 <エクササイズ> |
レッスン8.Who-What-How; The Value of Repetition; Concentration 誰が−何を−どうやって、繰り返しの価値、集中誰が−何を−どのように……常に頭の中に、「誰が」「何を」「どうやって」があるべきで、教えるときにとてもハッキリと理解していなくてはなりません。「さまよう」ということがないようにしてください。 繰り返しの価値……教師として、何時間もやり続けるパワーが必要です。休んだり、間を取ったりしますが、何度も何度もやり続けなければならないのです。はじめから繰り返し、新鮮な衝動で行わなければいけません。「これは前にも言ったな」と思うのではなく、同じことを何度も繰り返すのです。最初の時と同じ新鮮さで。一度体験すればいいという誘惑に負けてはいけません。 集中……わたしたちにとって集中とは特別なことです。物理的な集中だけでなく、見えない対象への集中もあります。「集中のチャート」というものを使って学びます。これは創造的でスピリチュアルな力と一体になっていくわたしたちのメソッドです。 |
9.The Pause; "The Spine"-The Guiding Idea; Radiating; Feeling of the Whole 間、"背骨"となるアイディア、放射、「全」の感精神には二つの世界があり、善か悪かです。私たちの努力は善のためにあります。 間……二種類の間があります。なにかが起こる前の間と、なにかが起こった後の間です。間をつくるときには、なにかを終えようとしているのか、なにかが終えたのか意識的になるべきです。直観的に適切な間がつくれるようになっていきます。なにかが起こる前か、起こったあとに間があるので、「全」 の感がなくては間の重要性を意識できません。 "背骨"となるアイディア……どうすれば「全」の感を感じられるでしょうか? 全体の中の背骨となる部分を見つけることでです。作品にせよ、スピーチにせよ、その中の背骨を見つけて、それを言葉や行動に繋げます。 放射……人生の中であなたはエネルギーを放射しています。こうしたパワーに気づいてください。全体の行動の中でも、最初と終わりを感じ、そのなかで常に放射している意識をもってください。 「全」の感……全体を感じる力と、それを実行する方法を学びます。例えば、小さな動きとスピーチでストーリーを現してください。 |
マイケル・チェーホフの非売品の著書「Lessons for Teachers」が、マイケル・チェーホフの国際的組織MICHAから入手しましたので、その情報をお伝えします。